時代を映す鏡!? 年代別“子どもの名前”ランキングと名付けの傾向
こんにちは、子育て研究所代表の佐藤理香です。
2016年、今年の漢字は「金」に決まりましたね。
文字だけ見たらバブリーで金メダルをイメージし明るいですが、政治と金の問題など暗い部分も反映しています。
同じように、子どもの名前も時代を反映することが多いです。
今回は、年代ごとに子どもの名前(ランキング1位)を比較しながら見ていきましょう。
●大正から昭和の時代
ではさっそく大正と昭和の時代から、要所の年代をピックアップしてランキング1位の名前をあげてみます。
大正1年:【男】正一【女】千代
大正2年:【男】正二【女】正子
大正3年:【男】正三【女】静子
昭和1年:【男】清【女】久子
昭和2年:【男】昭二【女】和子
昭和3年:【男】昭三【女】和子
昭和17年:【男】勝【女】洋子
昭和18年:【男】勝【女】和子
昭和19年:【男】勝【女】和子
昭和61年:【男】大輔【女】愛
昭和62年:【男】達也【女】愛
昭和63年:【男】翔太【女】愛
明治から大正に元号が切り替わる大正1年以降、男の子の名前は元号の影響を受けて大正の「正」、さらには年号にも影響を受けてそれぞれ「一」「二」「三」がつく名前がトップになっています。
時代は第一次世界大戦ごろ、女の子の名前は元号の影響もありますが、「千代」や「静」といった戦争から平和を願う思い がひそかに込められているように感じます。
昭和になると、また元号の切り替わりで男の子の名前は「昭」と年号の数字がつくものが多くなり、女の子の名前は久しい平和を願うものが多いことがうかがえます。
太平洋戦争真っ最中の昭和17年ごろになると、男の子の名前は「勝」が並び“戦争に勝つ”“必ず勝利する”という強い意思の表れを感じます。
一方、女の子の名前は、変わることなく「和」を重んじるものとなっています。
このように昭和の前半、特に戦争の時代には国の大事を反映するような名前 が多いことがわかります。
昭和も終わりのバブルの時代になると、子どもの名前は様相を一変します。
女の子の名前は「愛」が人気になり、男の子の名前は「大輔」「達也」「翔太」と子どもへの期待が透けて見えるようになります。●平成の時代と今年の名前ランキング
次に、平成の時代の名前と、今年の名前ランキングを詳しく見ていきましょう。
平成1年:【男】翔太【女】愛
平成2年:【男】翔太【女】愛/彩
平成3年:【男】翔太【女】美咲
平成28年(今年の名前ランキング)