ダサい大人にしたくない!? 子どもを“器の大きな人間”に育てる秘訣
そういった特性を持っている親に共通した“子どもに対する態度”が、「自分を持ちながら自分を押しつけない 」という姿に凝縮しているのではないでしょうか。
●父親ではなく、器の大きな叔父のマネをした人の例
おしまいに。この話の流れだと両親の器が小さいと器の大きな大人になることは絶望的と思われてしまうかもしれないので、必ずしもそうではないという実例をお話しして締めくくりたいと思います。
筆者の中学・高校の同窓生に、有名な政治家の長男と次男がいました。
長男は筆者の2年先輩、弟の方は筆者の2年後輩だったため、筆者は運のよいことに二人の実際のその人柄に触れることができたというわけです。
その後長男は父親と同じく政治家になり、弟の方はタレントになったのですが、この兄弟、二人のことを知る者の10人中9人から「弟の方が器が大きい」と言われるのでした(お兄さまの方の器が小さいということではありません)。
例に漏れず筆者もまたそう思うものですから、二人と共通の知人である先輩や後輩たちにいろいろ聞いてみると、弟の方はどうも政治家の父親ではなく戦後わが国の庶民から圧倒的な人気を博したスター俳優だった叔父さんの立ち振る舞いをマネして大きくなっていったようなのでした。
このように、子どもが“器の大きな大人”に成長していく上でのロールモデル(あの人のようになりたいというモデルとなるような人物のこと)は必ずしも親でなくてもいい ようです。
「ああいうふうに大きな人間になりたいなあ」と子どもが思い、無意識のうちにその姿をマネしたくなるような大人が身近にいさえすれば、器の大きな大人に育つことは十分可能なのかもしれません。
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いかがでしたでしょうか。
みなさんのご家庭ではパパが“器の大きな人”のロールモデルとなるか、それともママがなるのか。はたまたパパでもママでもなく、豪快で優しいおじいちゃんなのか。考えてみると楽しくなってきませんか。
●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)
●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)