子育て情報『パリ・サンジェルマンでダイレクターを務めた指導者が語る、スペインと日本で育成年代の選手における11の違いとは?』

パリ・サンジェルマンでダイレクターを務めた指導者が語る、スペインと日本で育成年代の選手における11の違いとは?

次に「コーディネーション」は身体的な特徴に関するもの、他には「質」「量」「評価」「順序」はトレーニング環境に関するもの、最後に「努力」「規律」はメンタルに関する要素です。

パリ・サンジェルマンでダイレクターを務めた指導者が語る、スペインと日本で育成年代の選手における11の違いとは?

11の要素TURNO(順序)、COORDINACIÓN’(コーディネーション)、EVALUACIÓN(評価)、ESFUERZO(努力)、AGRESIVIDAD(積極性)、INICIATIVA(率先力)、COMPRENSIÓN(理解力)、FLEXIBILIDAD(柔軟性)、CANTIDAD(量)、CALIDAD(質)、DISCIPLINA(規律)

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■ドリル形式のトレーニングに慣れると自分でプレーの判断ができない選手になる

――どれかひとつを簡単に説明していただけますか?

「率先力」は選手たちのプレーの戦術的な面で違いを生む重要な特徴のひとつです。サッカーの試合では、練習した通りでない状況や、様々な理由で個人やチームとしてのゲームプランを実行できない場面に遭遇します。しかしそのような時でもできるだけ早く適切な判断をしなくてはいけません。

例えば、自チームのセンターバックがフリーでボールを持っていて、ディフェンスラインの他の選手は相手にマークされているとします。

そのときに中盤の選手はうまく連携を取れておらず、全員がボールに近づいてしまいました。その一方でセンターフォワードの選手は疲れているせいか状況を正しく把握していないせいか、前線に残り高い位置でボールを要求しています。

そうなるとチームのシステムの真ん中に大きなスペースができており、そこには誰もいない状況になります。
通常この中央のスペースはウイングの選手が埋めるべきではありませんが、この場合ウイングのどちらかがこのスペースにサポートに入り、空いたスペースを活かすことが大切です。

これが試合の中で選手の「率先力」が重要になるところであり、選手が日頃からトレーニングの中で問題を解決することに慣れていなければいけない理由です。もし判断の必要がなく同じ動きを繰り返すドリル形式のトレーニングに慣れてしまうと、自分自身でプレーの判断ができない選手になってしまいます。

逆に、問題のある状況に置かれるようデザインされたトレーニングをメインに行えば、選手は継続的に自分自身で判断せざるを得ず、主体性が養われ、実際の試合でプレーする時に「率先力」

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