女子サッカー選手に多いケガとは? スフィーダ世田谷に聞いた女子ならではのコンディション管理の方法
■体は食べたものでできている、食事はしっかり意識して
選手たち自身も栄養や休息、ケガの知識を持つことが大事写真提供:スフィーダ世田谷
女性の場合「太りたくない」という理由で食事を制限することもありますが、サッカー選手に限っては「食べることも大事」と言葉に力を込めます。
「人間の体は食べたものによって作られます。それを理解していれば、何をどのタイミングで食べれば良いのか、意識せざるを得ないと思うのですが、そこまで意識が高いとは言えません。クラブが選手を教育する必要性を感じています」
若いうちは、食事や休息にそこまで目を向けなくても、身体が動いたり、コンディションを保つこともできますが、長い目で考えると、栄養や休息の知識は必須です。
「女子の場合、男子よりもケガや痛みに強い気がします。我慢して、頑張れてしまうのは女子の傾向です。ケガからの復帰に関しても、休めば治ると思っている人も少なくありません。リハビリをせず、休んで痛みがなくなったから復帰して、またすぐにケガをしてしまうケースも多いです」
リハビリに関しては、専門家にアドバイスを受けて取り組むことが重要です。
「病院に行って、『3週間安静にしてね』と言われて、何もせずに3週間経って、痛くなくなったから復帰したとします。でもその段階では、筋力が戻っていません。再発防止のためにもただ休むだけではなく、リハビリをしっかりする。その知識は女子に限らず、必要だと思います」
■「あのチームがあんなに練習しているんだから、うちも」と考えないこと。子どもは遊ぶことも大事
川邊さんは女子サッカーの課題に触れるとともに、子どもたちについて「サッカーだけでなく、いろいろ遊ぶべき」とアドバイスをくれました。
「長く練習をすると、それだけ疲労が蓄積し、ケガにつながるリスクも高まります。日本人は真面目なので、『あのチームがこれだけ練習しているんだったら、うちはもっとやらなければいけない』と考えがちですが、それが本当に正しいことなのか。とくに子どもたちの場合は、サッカーだけにならず、遊びなどを通じて、様々な体験をすることも大切だと思います」
サッカーが上手くなるためにも、自分の体やコンディションと向き合うことは不可欠です。
なにより、ケガをして長期離脱すると、大好きなサッカーを楽しむことができなくなります。
そうならないために、日々のコンディションに目を向け、適切な栄養や休息をとることを心がけましょう。