第2の命を与えてくれる「洋服屋」| 【連載2】ALL YOURS木村のLIFE-SPECの作り方
(Photo by Reo Takahashi)
あらゆる生命がそうであるように、物事には始まりと終わりがあって、人間が作り出すものにも寿命というものがある。
多くのものは、生まれ落ちる時と同じくらい、死にゆく時にエネルギーを使う。
そこまでの過程の中で経験した、体験、思い入れ、後悔や反省を、喜びや、楽しさを詰め込んで。
でも、本当か嘘かはわからないけど、「ソニータイマー」と呼ばれた、設計された「死」もあるようだ。「トレンド」という言葉がある。
流行という名の下に、死へとプログラミングされ、その個体に詰め込まれたトレンド情報を消費しつくされて、人知れず「死」を迎えるものもある。
その後に残るものはただの情報が抜け落ちた、抜け殻であり、商品の形はしているが、商品価値の無いただの物体となって市場(あるいはクローゼットの中)を永遠と漂流する。
日本に流通する50億の洋服の行方
(Photo by pixabay)
どこかで誰かに聞いた話だけど、今現在、衣料品として一年間に流通している数量は「50億着」