#10 「食のために毎秒4万の命が殺される」。その事実を全身で訴え続ける、“動物”に最も近いアーティスト|GOOD ART GALLERY
全身がXで覆われ、異様なオーラを放つこの男性。彼は一体なんのために、こんなに多くのタトゥーを入れたのだろうか。Xタトゥーは全部で4万個。この数字がもつ意味を考えてみてほしい。
アルフレッドは自身をアーティストでもアクティビストでもなく、「アーティビスト」(アーティストとアクティビストの造語)としている。彼がタトゥーという表現で動物の権利と自由を訴えるきっかけとなったのは、 “Poner el cuerpo sacar la voz” (薬の密売や崩壊した政府に反抗するという強い信念をボディペイントで表現したメキシコのアーティビストたちのグループ)である。彼らを含むアーティビストたちからの大きな影響を受けたそうだ。もちろん、他の動物の権利の保護を訴える活動家たちとも協力したりデモ行進や街頭キャンペーンのような一般的な活動にも参加しているが、アルフレッドはヴィーガンアーティビズム(完全菜食主義+アート+動物の権利を訴える活動)が大きな可能性をもっており、この社会の状況を変えるためにはできるだけ多くの「ツール」が必要だと考えている。
彼にとってタトゥーも社会へメッセージを伝えるツールなのだ。