くらし情報『「ヴィーガン懐石もできます」。元バックパッカーの板前が作る、食の少数派に対応した“みんなの日本料理”』

2018年6月15日 09:29

「ヴィーガン懐石もできます」。元バックパッカーの板前が作る、食の少数派に対応した“みんなの日本料理”

それ以降この件がずっと心に引っかかっていました。「懐石料理を通して世界中に和食の多様さを広めようとしているのに、お客様の多様な要望を断っちゃダメだろう?」とそんな経緯で植物性の出汁の開発から始め、今では完全なヴィーガンフードを提供できる段階にまでなった。しかしそこに至るまでには、それ相応の苦労もあったという。動物性の出汁が使えないなかでのレシピ開発には苦労しました。それに提供するときには通常のものと分けて調理をしないといけないので、普段の倍は手間がかかります。だからあまりこういうことをやる人がいないのもうなずけますね。ただ、食材へのアレルギーが体に出る人がいるように、それが心に出る人もいるんです。体に異常は出ないけど、心に異常が出る。
僕はそれぞれの宗教や思想にとやかくいう立場にはありません。それぞれの方がそれぞれの思想を持ちつつ懐石を食べたいと来てくれるから、できる限りのことがしたい、応えたい。そういう気持ちなんです並行してハラールなどほかの要望にも対応するうちに、自然とその評判が広まっていったという。ユネスコの無形文化遺産になり、その存在自体が一つの観光目的になった和食であるが、日本全体でフードマイノリティへの対応が遅れており、訪日に際してあまり和食を楽しめなかったという層から支持を受けたのが、すえよしの知名度向上に一役買ったのだろう。

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