【シネマ羅針盤】2015年こそ“洋画離れ”に歯止め? 課題は「宣伝方針」
』は、20億円にも遠く及ばなかった。大きな要因が、若者の洋画離れなのは言うまでもない。
「待望のシリーズ最新作!」「あの名作が○○年ぶりに復活」などと宣伝されても、若い世代は「予備知識などハードルが高い」「そもそも知らない」と拒否反応を示す。彼らが自分にとって、より身近な邦画を好むようになっただけでなく、この10年、タイトルや出演者の知名度に頼りきった洋画宣伝のツケがまわった形だ。ハリウッドのシリーズ依存を止めることが難しいだけに、国内では地道に「作品がもつ魅力」を伝える姿勢が求められる。
シリーズものの成功はもちろん、世間をあっと言わせる「驚きのヒット」にも期待したい。誰も予想できなかった『アナと雪の女王』の規格外ヒットを筆頭に、最近なら『テッド』『ゼロ・グラビティ』などは、「どんな映画か」を的確にアピールし、SNS上での口コミを広げた好例だ。
(text:Ryo Uchida)
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