2014年11月17日 10:22
"分析"だけじゃ「妖怪ウォッチ」は生まれない! - 楽天研究所 森正弥氏
少々話は飛躍するかもしれないが……「妖怪ウォッチ」にしても、ブームが起きた後に、その理由を説明することはいくらでもできる。だが、これをブームが起きる前に「社会現象になるほどの大ブームとなり、事業として大きな成果を収める」ということを、「分析」で予測することはできたであろうか。
冒頭で述べたように、「ビッグデータ」というキーワードをフックとした数多くの分析ツールが市場に出回っているなかで、「ツールとデータさえあれば成果検証できる」「ツールを活用できれば優秀なマーケターになれる」と勘違いしがちだが、森氏は「決してそうではない」と断言する。
ハードウェアやソフトウェア、ネットワークを含めたITインフラ環境の発展やインターネットの進化、スマートデバイスの爆発的な普及といった背景などにより、成果を生み出すための材料として「データ」の存在価値はこれまで以上に高まっている。そして、データを重要視するあまり、何でもかんでも"分析"によって解を得ようとする傾向も、多くのビジネスシーンにおいて見受けられる状況となってきた。しかし森氏は、「多くのケースでは、分析のために必要とされる情報の"量"が圧倒的に不足している」