列車ダイヤを楽しもう (21) JR山手線、早朝の「田町駅始発」列車の謎
あらかじめ留置線に列車を待機させておき、いったん田町駅方面へ回送列車として出発する。回送列車は田町駅を通り過ぎて、田町駅の北側、山手線内回り・外回りの線路の間にある引上げ線に入り、折り返して外回りの田町駅始発列車となる。
田町駅始発の列車は回送したり折り返したりと手間がかかっている。しかしこの方法で、山手線は大崎駅、池袋駅、田町駅から同時に3本の列車を投入できる。大崎駅だけでは増発が間に合わない。それほど山手線の朝のラッシュアワーは混雑する。田町駅始発列車は、通勤ラッシュ対策の機動力を高める役割を持っている。山手線の通勤ラッシュ大増発の様子は、列車ダイヤの色の濃い部分が物語っている。
ところで、山手線は品川~田町間に新駅を設置する予定だ。また、線路も東海道本線に寄り添うように東側へ移設される。さらに、品川駅では京急線ホームを地上に降ろし、線路を1本増やす構想がある。これらを実現するために、品川駅の留置線の数や、留置線から田町方面へ向かう線路にも変化があるかもしれない。もしかしたら、品川~田町間の新駅開業のタイミングで、山手線の田町駅始発列車に変化が起きるかもしれない。
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