くらし情報『NTT、東京五輪に向けてスポーツ中継の臨場感を高めるマイク技術を開発』

2015年1月30日 10:49

NTT、東京五輪に向けてスポーツ中継の臨場感を高めるマイク技術を開発

また、2014年9月に発表した「高騒音下対応マイク技術」は、複数のマイクを用いて観測した信号により、周囲雑音を抑圧する信号処理技術で、装置サイズが従来の放送集音とほぼ変わらないため、実フィールドでの利用を見込めるものとなっている。主に空間情報を用いて目的音や雑音の周波数スペクトルを推定しているため、角度幅60度にある目的音とその他の雑音を区別して集音することができる。しかし、サッカースタジアムのような場所では、全周囲から歓声や応援が到来するので、この処理技術を単に適用しただけでは、シュート音などをクリアに抽出することができなかった。

そこで今回、「ターゲットマイク技術」を開発した。一般的に用いられる複数のマイクで観測した音声信号に、空間情報だけでは取り除けなかった雑音(歓声や応援)と競技音(サッカーではシュート音など)を区別するためのソフトウェア技術を適用することで、100dB程度の高騒音下でも競技音をクリアに集音できるようにした。具体的には、音源の到来方向の空間情報と音源の時間的性質の両方を活用することで、2本程度のマイクロホンでも、狙った音をクリアに抽出することができる。例えば、サッカーではシュート音に立ち上がりが鋭いという特徴があるためその特性を利用している。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.