富士通、ベトナム・フエ省で住民参加型防災システムの有効性調査
具体的には、フエ省の住民から選定された防災員6名が、各区内の河川水位計測地点で1日2回、雨量計測地点で1日4回、目視測定し、スマートフォンに装備された相互通報アプリケーションの現場報告画面から、測定値とスマートフォンで撮影した現場写真、コメントを報告する。
この時、同アプリによりスマートフォンの位置と測定時刻も自動的に通知される。河川水位計測地点と雨量計測地点には、目視測定可能な測定盤などが設置されており、容易に測定可能。また、集中豪雨などの場合には、1時間ごとに集計する。
防災員から通知された情報は、富士通のデータセンター内に蓄積され、リアルタイムでフエ省の地図上へのマッピングと、水位変化の速度がわかるようグラフとして、農業農村開発局に提供される。農業農村開発局の防災担当者はWebブラウザからこれらの情報を監視し、河川水位や雨量の変化を把握することで、避難指示に活用する。
フエ省の防災員と農業農村開発局の間では、スマートフォンの相互通報アプリケーションを利用してコミュニケーションできる。特に、被災時の効果的なコミュニケーションを実現するため、相互通報アプリケーションには、防災員用の状況確認機能や、農業農村開発局用の通知機能などが装備されている。