「eMMC」とは - いまさら聞けないスマートフォン用語
スマートフォンは、携帯電話とコンピュータ両方の顔を持ちます。ですから、スペック表を見れば専門用語のオンパレード……これではおいそれと比較できません。このコーナーでは、そんなスマートフォン関連の用語をやさしく解説します。今回は「eMMC」についてです。
eMMC(Embedded Multi Media Card)は、NANDフラッシュメモリと制御回路からなる記憶装置の1種です。その名のとおりメモリカード規格「MMC」(SDカードの基礎となったメモリカード)に由来しますが、現在ではもっぱら基板に実装されたフラッシュメモリにMMC互換の接続性を持たせるために利用されているため、外見はカード型ではありません。
フラッシュメモリを利用した記憶装置といえば、パソコンなどを中心にSSDが普及していますが、eMMCはSSDほど高速ではありません。しかしハードディスク(HDD)に比べると構造がシンプルで、より高速に読み書きできるため、スマートフォンやタブレットでの採用が進んでいます。
いわゆる内蔵メモリ/ストレージ、Android端末の場合は内蔵ROMとも呼ばれる部分にeMMCが活用されているのです。