ネパール地震で一変した首都・カトマンズ、在りし日の美しい街並みを追う
これら伝統建築は老朽化が問題視されていた上に今回の地震が発生したため、渓谷内の建物の中には全壊してしまったものもあるようだ。また、ダルバール広場から歩いてすぐのところにあるダラハラの塔は、今回の地震で足場を残して崩壊してしまったという。
○ネパール最大のチベット寺院
カトマンズの谷としてともに世界遺産に登録されたネパール最大のチベット仏教の巨大仏塔(ストゥーパ)「ボダナート」は、ダルバール広場から車で15分程度の場所にある。中心にはブッダのお骨(仏舎利)が埋められているそうで、この世界のチベット仏教の中心地に、巡礼に訪れるチベット僧の姿も多く見受けられた。
四方を見渡すブッダの目が描かれた塔の頂からは五色の祈祷旗「タルチョー」が風にあおられ、神秘的な風景を作り出していた。このストゥーパをチベット仏教用具「マニ車」を手に持って時計回りに巡る。ストゥーパの周辺にはお土産屋やカフェなどが立ち並んでおり、チベット僧以外にも、観光客でにぎわう場所となっている。しかし、今回の地震でこのストゥーパにも、亀裂が生じたという。
ネパール情報を発信しているカトマンズ在住者のツイッターには、「被害の大きい場所の写真をツイートしているが、こういうのは部分的で、カトマンズ市内壊滅というわけではないので、心配しないでください」