4月は、市場予想を下回る米雇用統計などを受けて、米国の利上げ開始が従来見通しより後ずれするとの見方が台頭したことや、中国での追加金融緩和などが好材料となり、世界の株式市場は概ね堅調に推移しました。なかでも日本では、下旬に日経平均株価が終値ベースで約15年ぶりに2万円の大台を回復する強さをみせました。しかしながら、29日に発表された米国の1-3月期GDPが前期比年率+0.2%と、市場予想を大幅に下回ると、利益確定売りなどもあり、世界的に株価が下落しました。
5月は、8日発表の4月の米雇用統計が注目されます。3月は雇用者数の伸びが予想を大きく下回り、前月から大幅に鈍化したことから、雇用改善ペースの鈍化が一時的か継続するのかを見る上で注目されています。そのほか、英国では7日に総選挙が実施されます。経済政策やEU(欧州連合)残留・離脱をめぐるスタンスなどが争点となるなか、二大政党のいずれも単独過半数を達成する可能性が低いことから、選挙後の連立交渉の行方などが注目されています。また、ギリシャへの金融支援をめぐる交渉については、11日のユーロ圏財務相会合での正式合意に向け、ギリシャとEUの事前協議に進展がみられるかに注目が集まっています。