ルネサス、2015年3月期決算を発表 - 2183億円の資本金減額も検討
純損益については、構造改革施策の実行などによる営業/経常損益の改善に加え、事業構造改善費用を中心とした特別損失の計上が減少したこと、事業の譲渡による特別利益の計上などにより877億円の改善を果たしたとする。
なお同社は決算の発表に併せて、同日開催の取締役会において、資本金の額の減少および資本準備金の額の減少ならびに剰余金の処分について、2015年6月に開催予定の定時株主総会に付議することを決議したと発表している。
これについて同社は、純資産額が資本金額を満たさない資本欠損の状態にあり、この状態を解消することで資本構成の是正と資本政策の柔軟性を向上させることを目的として実施するとしている。
これが実施されると、減少する資本金の額は2183億円となり、資本金は100億円に、資本準備金は1638億円の減額で0円に、その他資本剰余金は1697億円減となる2071億円にそれぞれ変更され、株主資本合計は2171億円となる見込み。これらの各種減少となった合計5517億円は、繰越利益剰余金に振り替えて、欠損を補填する計画だという。本件に関し同社では、「純資産の部」における勘定の振替処理であり、純資産に変動を生じるものではないと説明しているほか、発行済株式総数並びに1株当たりの純資産に変更を生じるものではなく、株主が所有している株式数に影響を与えるものではないとしている。