日立製作所、データを効率的に送受信する新たな通信方式 - IoT分野で活用
そこで日立は、経路情報の共有に伴うネットワークへの負荷を低減するために、データに付与される識別子をグループ単位で纏め、その経路情報を集約ノードと呼ぶ特定の通信サーバに割り当てることで、経路情報が更新された際は、全ての通信サーバではなく特定の集約ノードで更新する、情報指向ネットワーク技術の新たな通信方式を開発した。
本通信方式により、これまで発生していた通信サーバー間で経路情報を共有するための通信回数を大幅に減らし、ネットワークへの負荷を低減できるという。
これにより、従来の通信方式では実現困難とされた、自動車の車載装置やセンサーなどの広範囲を移動する機器から発生する膨大なデータを送受信することができるという。
自動車向けでは、膨大な走行データを活用することで、渋滞緩和や走行支援などの実現が可能となる。また、今回開発した通信方式は、ネットワークへの負荷を低減できるため、保存されているデータを必要なときに受信するPull型通信のみならず、複数の機器へデータを送信するPush型通信を実現。これにより、情報指向ネットワーク技術においても、リアルタイムにデータの送信ができ、自動車の車々間通信に適用した場合、危険を感知し急な減速をした車の走行データを、リアルタイムにその車の周辺を走る他の車へ送信することで、事故を予防するようなシステムを実現することが可能となるという。