ギリシャ債務返済問題、まずは6月末までの展開に注目か!?
EUは同様の財政改善効果がある代替案の提示をギリシャに求めているとの報道もあり、これらが溝となっていると見られます。
次に、溝を埋めるための今後のスケジュールで注目されそうなのは6月18日(予定)のユーロ圏財務相会合です。第2次ギリシャ向け金融支援延長期限は6月末であり、遅くともユーロ圏財務相会合(まで)に合意して、金融支援の実施や財務省証券発行額上限の引上げなどを確保して、7月と8月の国債の償還(図表2参照)や、9月の国際通貨基金(IMF)への返済約15億ユーロへの準備が必要と思われます。今後の交渉も綱渡りのスケジュールが見込まれます。
最後に総選挙や国民投票の可能性ですが、スケジュール的に解散総選挙は実現性が乏しいと思われます。一方、国民投票はドイツのショイブレ財務相が、ギリシャ政府がやると決めるならやるべきと発言するなど(消極的ながら)実施の可能性も考えられます。仮に国民投票となった場合何が問われるかは不明ですが、緊縮財政にあくまで反対とギリシャ国民が表明すれば、それから先交渉はほぼ不可能と思われます。逆に賛成であれば、現政権の政策への不信任となる恐れもあり慎重な対応が求められると見られます。