くらし情報『iPad×漁業! 熱海市網代の海で、ICTの先進的な導入事例を見た!!』

iPad×漁業! 熱海市網代の海で、ICTの先進的な導入事例を見た!!

かなり機能を削ったことで、低予算でも実現できたそうだが(詳細は和田氏の著書『マリンITの出帆 - 舟に乗り、海に出た研究者のお話』(公立はこだて未来大学出版会)を参照して頂きたい)、漁業用で安価と言われる海洋観測ブイでも数百万円するという話なので、アイディアマンぶりにも相当なものがある。

和田氏の談では、iPadは漁業の現場に良くマッチするとのことだ。まず、起動が早いので、パッと知りたい情報にアクセスできると評価している。また、漁船に搭載される機器の多くは基本的にスイッチのオン/オフだけで動くのだが、この簡単に操作できるという点も現場では好まれるだろうと評す。また、泉澤氏も「バッテリーが長時間もつ、あと軽くて携行にも便利」と、iPadを高く買っている様子である。

泉澤氏は、航跡を記録できる「marine PLOTTER」の機能(このアプリも和田氏の研究チームが開発)を応用して、位置のズレた定置網を元に戻すのに利用できないだろうかと続け、販売担当者にも獲れた魚の情報を海上からサッと共有できれば、船からセリにかけられると、今後の展望についても語ってくれた。漁法や漁具もiPadを導入したことで新しいものが出てくるかもしれないと、期待を寄せている。

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