くらし情報『TMDUなど、「始原生殖細胞」における「能動的DNA脱メチル化」を究明』

2014年2月19日 09:45

TMDUなど、「始原生殖細胞」における「能動的DNA脱メチル化」を究明

ゲノムワイドの脱メチル化は、受精直後の受精卵(a)と生殖細胞系列のPGCの中で起きる(b)。精子、卵子に刷り込まれたゲノムインプリント(c、d)は体細胞系列で一生維持され、細い黒線がそれを表す。PGCは、初めは体細胞と同じゲノムインプリントを持っているが(太い黒線)、将来の生殖巣(卵巣や精巣)である生殖隆起に定住する前後で消去される仕組みだ(b)。

なおDNAメチル化とは、DNA塩基「シトシン(C)」が「メチル基(CH3)」で修飾されることをいい、一般的にはこれが起きると遺伝子が抑制される形だ。よって、DNA脱メチル化は、その反対の現象である。ゲノムインプリントの場合、精子、卵子にメチル化状態が刷り込まれ、インプリント遺伝子の発現・抑制の両方に機能し、消去の際に脱メチル化される。

そのゲノムインプリントとは、ほ乳類発生に重要な「エピジェネティック」情報の1つのことで、父親・母親由来ゲノムからのみ発現する「インプリント遺伝子」の発現制御を行う。ゲノム刷り込みともいわれるこの情報は、ほ乳類のライフサイクルで生殖細胞において消去・再成立され次世代に伝わる形だ。
脱メチル化過程でメチル化シトシン(5mC)

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