くらし情報『自己免疫疾患「多発性硬化症」用の新規治療薬の治験が順調に進行中 - NCNP』

2014年2月25日 19:46

自己免疫疾患「多発性硬化症」用の新規治療薬の治験が順調に進行中 - NCNP

非臨床試験を終了した後、平成24(2012)年11月から平成25(2013)年6月まで「ファーストインヒューマン試験」(第1相試験に相当)として、健常成人がOCHを1回だけ服用する試験(経口単回投与試験)が同センター病院において実施された。

同試験では5グループの被験者(1グループ3名)にそれぞれ異なる量のOCHが投与され、安全性、体内動態、免疫系の変化、治療効果を示すバイオマーカーの検討が行われた形だ。その結果、治療が必要になるような重篤な有害事象は認められなかったという。また多発性硬化症の発症に関係するT細胞や、炎症に関係する遺伝子の発現が低下するなどの所見が認められたとしている。

多発性硬化症患者で減少している血液中のNKT細胞を刺激して増殖させれば、多発性硬化症が改善するのではないかというアイデアを基に、山村部長らは2000年から多発性硬化症の動物実験モデルである「実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)発症マウス」を使って基礎的な研究を行ってきた。最初にα-GalCerがEAE発症マウスに投与されて治療効果が調べられたが、病気の改善は見られなかったという。解析の結果、α-GalCerで刺激するとNKT細胞は、抗炎症性サイトカインであるIL-4を産生するが、同時に炎症性サイトカインであるIFN-γを産生し、それがIL-4のEAE抑制効果を打ち消すことが判明した野のである(画像1)。

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