東京都世田谷区の待機児童はどうして減らないのか - 区の担当課長に聞いた
また、「平成20年のリーマンショック以降、共働き家庭が増えたことなどにより、保育施設のニーズ自体が高くなっていることも理由の1つ」と語る菅井課長。これらの要因から、準備すべき保育施設の想定も上回っていて、定員が足りないという状況が生まれているのだという。
○認可保育施設の新設で昨年以上の定員増が可能
そのうえで、これらの課題をどのように解決しようとしているのか。区が最も重要な施策として進めているのが認可保育園の新設だ。今年度は4月の時点で1,221人分の定員増を実現。来年4月には、現在調整中の施設も含めると今年度以上の定員増を見込んでいる。
加えて、今年から法制化された「小規模認可保育所」の整備もあわせて進めていく方針。「小規模認可保育所」は、対象を0~2歳児に限定した保育施設ではあるが、一般的な保育施設に比べて、低予算で開園が可能だという。
今年4月には4カ所の保育所を認定し63名の定員を確保した。
○一方で、0歳児の定員は5年後も足りない
一方で、菅井課長は「現時点の計画では、5年後も0歳児の定員は足りない見込み」と話す。これまでの計画で、区では未就学児童数のピークを平成30年(4万2,851人)