2015年12月16日 11:23
SAP、電力・ガス事業者のデジタル化を支援する組織を設立
「ユーティリティ・デジタルトランスフォーメーション・オフィス」の具体的な事業内容については、ユーティリティデジタルトランスフォーメーションオフィスシニアディレクターの田積まどか氏が説明を行った。
田積氏は、「電力・ガス事業においては、2016年の電力小売自由化、2017年のガス小売自由化、2020年の電力発送電分離、2022年のガス導管分離といった改革が計画されているが、その先にはデジタルエネルギーネットワークへの移行が控えている。デジタルエネルギーネットワークでは、すべての参加者はデジタルで連携し、IoT(Internet of Things)を活用するわれわれは、顧客のデジタルエネルギーネットワークへの移行をサポートしたい」と、新組織の目標を語った。
同社は、公益事業のデジタル化を実現するためのフレームワークとして「SAP Utilities Digital Transformation」を提供する。このフレームワークは、同社の次世代ビジネススイート「SAP S/4HANA」をコアとして、サプライヤー、顧客、従業員、設備のデジタルトランスフォーメーションを実現していく。新組織はこのフレームワークをもとに、IoT技術で集めたビッグデータを活用することで設備や装置の予知保全やピーク需要予測の精度向上を実現したり、また、デジタル化によりビジネスプロセスやビジネスモデルを再構築したりといった形で、ビジネスの変革を支援する。