Apple Musicによる音楽の楽しみ方の変化(前編) - 松村太郎のApple先読み・深読み
レコードがすり減ったり、CDに傷がついていく代わりに、再生回数や星やハート、プレイリストへの追加といったデータが蓄積されていくのだ。
ただ、Apple Musicで音楽を聴くようになり、もともと持っていたアルバムも含めて、ストリーミングで聴くようになってきた。あのとき買わなかった(お金がなくて買えなかった)作品も、すべて聴けるようになったのは、初めてのお小遣いでCDを買っていたような世代である筆者からすれば、夢のような環境だと言える。
無駄に世代間論争をあおるつもりはないし、音楽を買わないことを責めたいわけでもないが、筆者のように音楽を物理的なメディアで買ってきた世代と、YouTubeなどで無料で楽しんでいる世代とでは、音楽を買う、聴く、という感覚は大きく異なるだろう。
筆者が「夢のよう」と書いた内容について、おそらくCDというメディアを活用せずに済んだ世代からは、全く共感が得られないのではないか、と思う。
●思い切って、iTunesの音楽ファイルを消してみた
音楽の聴き方が変化してきたこともあり、15年間守ってきた音楽ファイルを、先日思い切って、すべて消してみた。手元のMacのディスク容量が不足してきたため、100GBあまりのiTunesフォルダを一掃したのである。