航空トリビア (16) CAの採用基準に「容姿端麗」はある?
しかし、筆者は少なくとも明らかに乗客の気分を害するようなCAにはこれまで一度も遭遇したことがない。
というより、たとえ多少ふっくらしていたとしても、ユーモアがあったり、細やかな気配りができるCAであれば気分を害されるわけがない。
アメリカ系航空会社には社会性を反映してか、ユーモアのあるCAが多く、感心させられる。
逆に、どんなに「容姿端麗」でも怒ったような表情で仕事をされると印象は悪くなる。
つまり、CAには「サービス業」としての能力が必要なのであり、航空会社の採用担当者はその適性を見抜いているということなのだろう。
ちなみに、身長が一定の基準を下回ると上部の荷物棚に手が届かないなど、業務を円滑に運べないなどの理由で採用されない項目はある。
比較的身長の低いアジアでも背の高いCAが揃っているのは、そのためだ。
なお、男性CA、つまりスチュワードに「容姿端麗」かどうかの採用基準があるかは、筆者は興味がないので質問したことはない(笑)。
ただ、あるベテランのスチュワードは、インタビューでこう答えてくれた。
「お客様からクレームを言われたことは一度もない。
常に細やかな気配りをし、要望を把握し、リクエストには的確に対応できるように心がけています」。