銀行トリビア (6) 誰もが名前は知っている「日本銀行」、その”意外”な役割とは?
大きな役割は3つあります。
「銀行券の発行」「物価の安定」、そして「金融システムの安定」です。
銀行券の発行はわかりやすいけれど、「物価の安定」は、ちょっとピンとこないかもしれませんね。
物価はお金の価値と直結しています。
物価が上がるとお金の価値は下がってしまうからです。
また、モノの値段が安定していないと、お金の価値も安定しないし、そうなるとお金に対する信頼も失われてしまいます。
そこで、日銀は短期金利を操作するなどして、流通するお金の量をコントロールすることで、物価を安定させます。
短期金利などの金融政策の方針を決めるのが、「金融政策決定会合」。
日銀の総裁1名、副総裁2名、審議委員6名の計9人による会議で、月1回または2回開催されます。
日銀は、銀行のための銀行でもあります。
各銀行は日銀に口座をもっていて、日銀ネットというコンピュータネットワークを使ってお金のやりとりを行っています。また、どこかの銀行で一時的に資金が不足して他の銀行への支払いが滞ったりすると、連鎖的な資金不足が起こってお金のスムーズな流れがそこなわれます。
そこで、日銀は銀行へお金を貸して、お金の流れを守ります。