くらし情報『昭和の残像 鉄道懐古写真 (60) 全国のふるさとを駆け抜けた蒸気機関車D51』

昭和の残像 鉄道懐古写真 (60) 全国のふるさとを駆け抜けた蒸気機関車D51

この引退で本州最後のSLが消え、残るは北海道と九州のみとなりました。

翌1975年12月、SL最後の活躍地となった北海道で、D51とC57が定期列車の牽引から引退。

そして1975年度末の3月、貨物の入換用として、国鉄線上に最後まで残っていた9600形が引退し、「完全無煙化」が達成されました。

続いては鹿児島本線(筑豊本線)原田駅で撮影したD51。

鹿児島本線と筑豊本線が接続する同駅では、当時、1日わずか数本ながら、筑豊本線のSLが牽引する貨物列車と普通列車が原田駅に顔を出していました。

その貨物列車をとらえたのが下の写真です。

終戦直後の筑豊本線は、筑豊炭田からの石炭輸送を担った重要路線で、直方を中心に数多くのSL牽引の石炭列車や旅客列車が行き交っていました。

しかし、1960年代から1970年前半にかけて、エネルギー革命のあおりを受け、筑豊炭田にあった多数の炭鉱が急速に衰退して閉山が相次ぎ、石炭列車も次第に減少していきます。
1970年代には無煙化も進み、1974年6月、筑豊本線のSLは引退となりました。

最後に、別の日に撮影した原田駅のD51も紹介しましょう。

当時、筆者はまだ小学生。

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