愛知県西尾市一色町の諏訪神社で、幻想的な「三河一色大提灯まつり」
知多半島と渥美半島に挟まれ、三河湾に面した愛知県西尾市一色町の諏訪神社で8月26日・27日、「三河一色大提灯まつり(みかわいっしきおおぢょうちんまつり)」が開催される。
「三河一色大提灯まつり」は、約450年もの長い歴史を持つ由緒ある祭りだ。
会場となる諏訪神社は、愛知県指定民俗資料(有形民俗)文化財である。
永禄(えいろく)年間(1558~69年)に、長野県の諏訪大社から御分霊を勧請(かんじょう)し、一色の諏訪大明神として祭ったことが起源と伝えられている。
当時、毎年夏から秋にかけて海魔(かいま)が現れ、田畑を荒らし、人畜に危害を加えていた。
そこで村人たちは神前に魔鎮(ましずめ)の剣を供え、大篝火(かがりび)をたき、海魔退散の祈祷大祭を行い、それ以降被害がなくなった。
これが大提灯まつりの起源だ。
この神事は100年ほど続いたが、江戸時代初期の寛文年間(1661~72年)に、篝火をたくことが不便だということで、提灯を献灯するようになった。
当初は普通の提灯を立てていたが、やがて各組がその大きさを競うようになった。
現在「三河一色大提灯まつり」で使われる大提灯は、一番大きいもので長さ約10メートル、直径5、6メートル、ローソクの長さは1.2メートル、重さ80キログラムにも及ぶビッグサイズだ。