「為替差損」任天堂が最多、日産・マツダが続く--東証上場メーカーの4-6月
東京商工リサーチは「同社の地域別売上高は、米大陸、欧州で56.0%と海外売上が主体になっており、為替変動の影響を大きく受けた」と分析している。
日産自動車の2012年4-6月期為替レートは、1米ドル=80.2円(期首想定レート82.0円)、1ユーロ=102.8円(同105.0円)と想定レートを上回り、為替差損額は前年同期の60億7,900万円と比較すると2.8倍に膨らんだ。
マツダは、欧州での為替変動が大きく、為替差損は前年同期の46億4,300万円と比べて2倍に拡大している。
為替差損を計上した266社を市場別に見た場合、東証1部が224社(前年同期211社)で、差損総額は1,615億4,100万円(同654億5,400万円)。
東証2部は42社(同41社)で、差損総額は30億4,300万円(同32億9,500万円)となった。
社数は、東証1部、2部上場ともに前年同期より増加。
為替差損総額は、東証2部が前年同期を下回ったのに対し、東証1部は増加し、全体の差損総額が拡大した。
一方、為替差益を計上したのは61社(構成比14.5%)で、前年同期の69社と比べて8社減少。
差益総額は278億1,500万円で、前年同期の77億5,300万円より200億6,200万円増の約3.5倍となった。