兵庫県・尼崎には世界最大級の「貯金箱博物館」がある?
(石山さん)。
尼崎信用金庫では昭和40年代はじめ頃から、貯蓄と人々の暮らしの関わりを示す貴重な文化資源として貯金箱の収集を続けてきた。
そして昭和59年(1984)、「昔の貯金箱博物館」の名称で博物館をオープンさせた。
「貯金箱は貯蓄と人との関わりを示す文化資料として価値の高いものですが、加えて、芸術品としても十分鑑賞に値することが分かってきました。
そこで、“文化の器”を作る目的でこの博物館を開館することにしたんです」と石山さん。
開館後、コレクターからの寄贈があったり、欧米のコレクターが所属していたもの約4,000点を購入したりするうち、所蔵点数はさらに増加。
そして平成2年の暮れ、創立70周年記念事業の1つとして本店が移転した際に、現在の「世界の貯金箱博物館」へと改称した。
貯金箱は貯金箱の歴史をはじめ、外国らしい貯金箱や昔懐かしい貯金箱、ICが組み込まれたハイテク貯金箱など、12のテーマごとに展示されている。
「中でも、直接手に触れることができるカラクリ貯金箱のコーナーは人気があります」(石川さん)。
博物館では常時2,500点ほどの貯金箱を展示しているが、所蔵しているものを順次見せるために、年間スケジュールで特別展も行っている。