熊本県山鹿市で古墳内部を見学できる「装飾古墳一斉公開」開催
熊本県は20日と21日の2日間、普段は見ることができない古墳の内部を見学できる「装飾古墳一斉公開」を行う。
装飾古墳とは、古墳内部の石室や石棺、あるいは横穴墓の壁面に彩色や浮き彫り、線刻等を施したもの。
こうした装飾を施す古墳は4世紀から出現し、横穴式石室が盛んに造られた5世紀から7世紀にかけて、九州北部を中心に広がった。
5月現在、国内の装飾古墳は660基を数え、そのうち熊本県内の装飾古墳数は195基と全国でもっとも多いという。
熊本県立装飾古墳館のある菊池川流域には装飾古墳が特に多く集中し、117基が確認されている。
この一斉公開の催しは、装飾古墳内の保存環境の維持に最大限の注意を払いつつ、大規模な公開に耐えられる時期を選定。
平成21年から熊本県北の「菊地川流域装飾古墳一斉公開」として行ってきた。
こうした一斉公開は全国でも珍しいという。
今回は県央、県南の装飾古墳を新たに加え、全9カ所を対象に一斉公開を行う。
対象となる古墳は「永安寺東古墳(玉名市)~赤彩、滴る円文、走る帆船~」「大坊古墳(玉名市)~灰色・黒・赤の連続三角文~」「チブサン古墳(山鹿市)~語りかける人物像、同心円文~」