最後の秘境といわれる鹿児島県「トカラ列島」で男旅レポート!
コンビニはもちろん、店というものがないトカラの旅では、3食すべてが宿頼り。
驚いたことに、上陸一食目となる朝食から、いきなり分厚いマグロの刺し身が出てきた。
繰り返すが、これは夕食ではない、朝食である。
この島をたつまでに5食をたいらげたが、毎度、イセエビ、アワビ、タイ、カツオなど海の幸が卓上をぜいたくに飾ってくれた。
しかも、「魚みそ」「青パパイア」なんていう珍味まであるのだ。
午後。
いよいよトカラウマの放牧地・高尾牧場へ出発。
たどり着くと、そのダイナミックな景観に息を飲んだ。
到底ここが日本とは思えないような360度の大パノラマである。
トカラ馬たちは御岳の裾野(すその)に広がる放牧地の斜面を、茶褐色の毛並みを光らせながら群れで駆けていた。
明治時代に喜界島(きかいじま)からやってきた、1頭の馬の末裔(まつえい)だというこのトカラウマ。
一時、絶滅寸前まで追い込まれたが、地元の皆さんの努力でようやく21頭まで数を取り戻したのだ。馬と戯れ広大な牧草地で日が暮れるまで、男ふたり遊んでくたくたになった後、近くの村営の温泉を訪れた。
トカラ列島は霧島・屋久火山帯に属し、いたる所に温泉が自噴する。