【雑学キング!】もしも科学シリーズ(20)もしも超高温を手に入れたら
さて、4兆℃と言われても、人間が蒸発するぐらいのイメージしか湧かない。日常的な温度を挙げてみると、
・タバコ…850℃
・ガスコンロ…1,700℃
・アーク溶接…4,000~6,000℃
非日常的な温度では、
・地球の中心…5,500℃
・太陽の表面…6,000℃
・太陽の中心…1,500万~1,600万℃
・核融合…1億℃以上
水爆でも4億℃前後だから、その1万倍の4兆℃は、人類の領域をはるかに超えた温度と呼べるだろう。
物体には固体・液体・気体の三態があり、固体から液体へ変わる温度を融点、液体から気体は沸点と呼ばれている。水の融点は0℃、沸点は100℃だ。身のまわりの物質の融点と沸点(℃)をみると、電子工作で使われる「はんだ」の主成分スズは232/2,603、鉄なら1,536/2,863、白熱電球のフィラメントにも使われるタングステンでも3,407/5,555だから、金属相手でも4兆℃はムダに熱い。がんばって再現しても、日常生活では何のメリットもなさそうだ。無念。
■燃焼の限界を楽しむ
高温の世界を手軽に楽しむなら、テルミットが良いだろう。
酸化鉄か酸化銅、それにアルミニウムがあればおよそ3,000℃を作り出すことができる。