どんな時も揺るぎないしあわせをゲットする「しあわせ脳」になる方法・後編【黒川伊保子】
■朝5時台に起きて朝日を感じる早寝ができたら次は早起き! 朝日を目撃すると、脳の中でセロトニンという脳内物質が分泌されます。セロトニンは「しみじみとした情感」と、それによる満足感を作り出すのに関与しているので、情動が豊かになるのだそうです。黒川先生は、セロトニンを「しあわせホルモン」と呼んでいます。
また、昼間の体験のうち、「心が動いた」体験は、寝ている間に知恵やセンスになって脳神経回路に定着されるのだそうです。セロトニンが多く出ている人は情感が豊かなので、心が動きやすく(感激屋さん)、自然に知恵やセンスが豊かになります。結果、人生の成果を生み出し、しあわせになっていくのだそうです。
起床の目標は、5時台の後半。冬はまだ暗いですが、脳は一年を通しほぼ同じ時間に起きると、その性能を上げていくので、冬も夏に備えてこの時間に起きるようにするとよいようです。
■朝ごはんをきちんと食べる早起きができたら、朝ごはんを食べること! 朝ごはんはしあわせ脳の燃料になります。米やパンといった炭水化物は脳のエネルギー源。ただし、このエネルギー源を確実に燃焼させて、安定して脳に届けるためには、炭水化物の「前」に繊維質のもの(野菜、海草、大豆製品)やタンパク質を食べることが大切になります。
そんなに食べる暇がないと言う人は、ゆで卵(卵は完全栄養食)、バナナやりんごなどの低GIの果物、牛乳・ヨーグルトなどの乳製品などをオススメします。
甘いものや白い炭水化物(ふわふわの食パンや、もちもちの白米)だけで朝食にしてしまうと、血糖値が一気に上がり、(血糖は脳のエネルギーなので、速攻元気になる)2時間半くらいで失速ということになってしまいます。つまり、朝をジャムトーストなんかにしてしまうと、10時半くらいには何か甘いものをつまみたくて仕方なくなってしまうのです。これは、血糖値が急下降によるもの。
朝だけではなく、一日中、「いきなり」甘いものや白い炭水化物を食べないように気をつけましょう。
脳に届くエネルギーが乱高下するので、「はしゃいだかと思うと、すぐに落ち込む」「頑張らなければ、頑張れない」脳になってしまいます。
早寝・早起き・朝ごはん、これが「しあわせ脳」になるための基本。他にも、「自分のために時間をかけて暮らす」「クラシックの器楽曲を聴く」「メールの深読みをやめる」など、「しあわせ脳」になるための方法はいろいろあります。
黒川伊保子先生の
『しあわせ脳練習帖』を参考に、まずは今夜から早寝をして、あなたも「しあわせ脳」へと一歩近づいてみてはいかがでしょうか?
特集:黒川伊保子が教える、幸せを呼ぶ脳のつかい方
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