仕事で認められる女性になるために、言ってはいけない4つのNGワード【黒川伊保子】

私はこのD音の言葉は、35歳までは言わないと決めていました。このDの音は停滞の音なので、例えばストレスが上がってきた人に「どうどう」と言ってあげるのはいいんです。「どうしたの?」とか「大丈夫?」なども。

けれども、「でも」「だって」「どうせ」「ダメ」のような言葉は、職場で私的な気持ちをしゃべっているように聞こえます。全部自分を守るための言葉だから、客観性がありません。なので、会社や仕事のことより、自分のことを考えて行動しているように見えてしまうんです。

私はエンジニアだったのですが、例えば「来週の火曜日までにこのテストを終えてください」と、できないことを言われたとしますよね。うっかりしてると、「ダメです」「できませんよ」「だって」と言ってしまうんですが、それでは完全にプロには見えないですよね。


そういうときは、「来週の火曜日でしたら85パーセントまでのテストが可能です。すべて完成するには水曜日までいただきたいと思いますが、火曜日までにどうしてもということであれば当面不必要な15パーセントを選んで残りをやりますが、いかがでしょうか?」という具合に、全部提案に変えて言うんです。

無理して引き受けてストレスを溜める人より、きちんと提案できる人の方が出世しやすいのではないでしょうか。Dの言葉は言わないと決める。そうすると前向きな言葉しか言わなくなりますから。

そのときに一番大切なのは、あくまでも相手のために考えるという立場を貫くこと。無理をして質が下がれば、仲間やクライアントに迷惑がかかる。無理する自分がかわいそうだから抵抗するのではなく、仲間や顧客を守るために出てきた言葉であることが必要なのです。


仕事で認められる女性になるためには、自分のことの前に、組織やクライアントを守りきる気持ちになれることが不可欠だと思います。「叱られて、落ち込む帰り道」なんて一人前の女性にはあり得ません。「仲間やクライアントを守りきれなくて指摘され、明日からどうしたらいいか検討する帰り道」はあっても。頭がいいとか資格をとるとか、英語がしゃべれるとか、そんなところに敬愛が寄せられるわけではないのです。

職場では自己愛を捨てて、誰かを守る自尊心の人になりましょう。自己愛型の女性がついつい言ってしまいがちな、「でも」「だって」「どうせ」「ダメ」の4つの言葉。まずは自分の中から消してみてはいかがでしょうか?  

特集:黒川伊保子が教える、幸せを呼ぶ脳のつかい方
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