くらし情報『旅とクリエーションの幸せな関係。FACTOTUMデザイナー有働幸司--2/2【INTERVIEW】』

旅とクリエーションの幸せな関係。FACTOTUMデザイナー有働幸司--2/2【INTERVIEW】

ええ。ガイドの方が自分の家はすぐ近くだから夕食に招待してやるって。ガイドには5人の子どもがいて、兄弟の家族も祖父母も一緒に暮らしている大家族です。電気が通っていないどころか、水道もない。皆に囲まれて手掴みで食べたカレーは忘れられません。

ーー旅で得たものはどのようにコレクションに反映されるのでしょうか。

ケースバイケースですが、そこで見聞きしたトライバルな柄や色合いは積極的に採り入れるようにしています。インド刺繍のコレクションは現地で作ってもらいました。
それら現地で吸収したものをスポーツやロックなどリアルなスタイルに落とし込みます。

ーー旅は昔からお好きだったんでしょうか?

面白さに目覚めたのは卒業旅行でロンドンに行ってからですね。メインはパリで、ユーロスターで日帰りする慌ただしいものでしたが、訪れた瞬間、住んでみたいと思いました。スケートボードやブリティッシュポップ…多大なる影響を受けたストリートカルチャーの原点がそこにあったんです。いったんはビームス(BEAMS)へ入社するものの、ロンドンへの思いは断ち切りがたく、たった1年で退職してしまった。念願叶って暮らし始めると、カムデンやポートベローのフリマで古着を買いまくり、レコードも漁りまくりました。

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