【ルック】ディオールがマリア・グラツィア・キウリによる2025年クルーズコレクションをスコットランド エディンバラで発表
モチーフのかつてないバリエーションとして昇華されています。そしてそれらのモチーフが紋章刺繍に転用され、それ自体がひとつの伝達手段として機能し、不屈の精神を表す、卓越したサヴォワールフェールを想起させます。これこそが、クレア・ハンターの著書『Embroidering Her Truth: Mary, Queen of Scots and the Language of Power(彼女の真実を刺繍する:スコットランド女王メアリーと権力の言葉)』(*1) に掲載されているメアリー・スチュアートの紋章です。
Courtesy of DIOR
また、スコットランドの地図が今回のクルーズ コレクションの複数のアイテムを飾り、タータンを中心とするこのショーのために特別に展開されたコラボレーションや文化的発見のマッピングとなります。タータンについてクリスチャン・ディオールは自著『ファッション小辞典』(*2)で「流行に左右されない唯一の高級生地」であると記しています。さまざまなカラーとキルトのカットを組み合わせたこの歴史ある素材は、本来は地域特有のものでありながらも、ロマン主義からパンクまで、過去と現在のファッションを横断し続けています。