HaaT、日本のテキスタイルの良さを伝える「Heart in HaaT」展開催中
また、空間デザイナーh220430の板坂諭によるルーペのように糸や技法の細部を拡大したように見ることが出来る、しずくや水滴をイメージした展示など、多くの人が楽しめるようになっている。
トータルディレクターの皆川さんは企画展の開催について「10周年の時にできなかったので以前からこのような企画展をしたいと考えていた。次のステップに向けて新しい方向性を打ち出すためにも、これまで明かしていなかった技法や工夫を公開し、気持を新たにしたい、というのが一番大きな理由。日本ではこういうものが作られている、こんなことも出来る、ということをたくさんの人に知ってもらいたいという思いもある」と語った。
また、日本での物づくりについて「リーマンショック以降、低価格商品の求められた頃が一番大変だったが、そういう時代に日本で何が出来るのかを考えて作ってきました。ブランドスタートから仕事をしてきた多くの企業は今も健在ですが、糸染めなどの各工程や最終の整理や加工をする企業が少なくなり、以前なら2ヶ月から3ヶ月で出来ていたものがさらに1ヶ月掛かるような状況になっています。日本にも、テキスタイルのきっかけになる糸をストックする企業が増えれば織りやすくなるし、若手のデザイナーも見本を作りやすくなる。