チームラボ猪子寿之が語る新作「Infinity of Flowers」。花々は“共生の象徴”
今この瞬間の絵は2度と見ることは出来ません。以前の状態が複製されることなく、まさに永遠に続く生命の物語のごとく、描かれ続けます」と記者内覧会に登場した代表の猪子寿之氏。制作にかけた時間は約3から4ヶ月。約10人のスタッフで作り上げたという。
「例えば、花はミツバチに選ばれるために、より花を咲かせます。単体では次の世代に子孫を残せないから、ミツバチに選んでもらうことによって、次の世代につないでいくわけですが、他者に選ばれる形を選ぶということは、極めて不安的であり、場合によっては、他者に負けやすい形ではないかと。でも、最終的に、地球上で圧勝しているのは花達、つまり被子植物だったりします。今確認されているもので約25万種あるといわれています。
対して、裸子植物は約800種類、種子植物は約1,000種類ほど。つまり、共生関係を選んだ花の方が、繁栄したという意味で、私達は、“共生の象徴”だと思っています」(同氏)。
「花と人については、“文化的な共生関係”といえるかもしれません」と猪子氏は語る。タッチパネルと同じ仕組みになっているという作品に触れると、花の世界に入り込んだような不思議な感覚に包まれ、まさに彼の言う“共生”を存分に体感出来るだろう。