0へ向かうソ・ミンジョン展、エスパスルイ・ヴィトン東京で開催中
一度作り、それを壊し、爆発しているかのように破片が飛び散っている瞬間を立体にした作品だ。今インスタレーションもその連作という。さて何を“爆発させる”のか。
「今まで実在し、歴史上ストーリー性が高いもの取り上げてきた。しかし今回は私が想像した骨組みの建物を作って、壊す。これは、エスパス東京から見える外の建物達が壁だけのように実在しないように感じたため。今回は存在への問いをメッセージにした方が良いと思った。例えば災害や戦争の後には建物の柱や鉄骨が残る。
これらは存在の証」とソ氏。
一度組み上げたものを、自ら壊す。破壊と創造という相反する事象の境界を無くしたいという。「いつ完成?とよく聞かれるが、どこまでが完成か難しい。壊すことも作る行為であり、以下に美しく壊すかというのもポイント。会期終了の解体時までが完成だろうか。だから私にとって完成は、ある意味“0”に向かう行為」
彼女は12時から20時まで連日制作のためエスパス東京に通っているそうだ。(爆発時が再現される)完成は11月28日を予定。
会場にはスマートフォンで撮影した写真を印刷できるプリンターを設置しているので、日々刻々と移り変わる空間を記録していくのも面白いかもしれない。