バーバリー 2017 フェブラリーコレクション - 有機的な曲線で飾るヘンリー・ムーアの世界
ヘンリー・ムーアの作品を描いたプリントも相まって、コレクションはさらに大胆な構図へ。繊細なティアード状の袖がはみ出るニットドレス、クロッシェレースで覆われたシャツ、片側を切り落とされたようなジャケット。クラシカルなアイテムは、一目見ただけでは理解しえない複雑なパターンで巧みに操られている。
見る人の興味をそそるミステリアスこそが芸術の良さであると考えていたヘンリー・ムーアの思考は、これら洋服にも通じる部分ではないかと考えさせられる。ブランドの伝統的なアイテムでさえ斬新な切り口で幾多のアイテムへと変えてしまう。ひとつの素材やディテールが、変形され、まったく異なる姿で現れることで新鮮な違和感を感じられた今季。しかし、だからこそ今回のランウェイを目にして魅了されずにはいられなかったのだ。
ジュン アシダ 2025年春夏ウィメンズコレクション - 躍動が生み出す優美さ