ヨウジヤマモト 2021年春夏コレクション - 決して交わらない、黒と白の非対称性
また、不均一な形にカットされた布地は所々でシワを深め、象徴的に白でペイントされた部分はその部分のみ異なる細胞で組織されているかのような異質性を浮き彫りにする。剥き出しになったクリノリンは華奢で弱々しく、しなだれる布地を支えながらも退廃的な雰囲気を漂わせている。
黒から白へ
ラストに登場した、オールホワイトのルックに思わずはっとしてしまう。それまで黒で構築されてきた有機的なフォルムを白で表現した4つのルックは、どこか浮き世を離れたような佇まいで、一瞬で神秘的なムードを作り出した。白と黒、対照的なこの2色がひっくり返された時の、息を呑むような衝撃を目の当たりにすることで、それぞれの色が持つベクトルの異なる強さを再認識した。
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