「百聞は一見にしかず」には続きがあった 有名な故事成語の意外な結末
「百聞は一見にしかず」といえば、日本人になじみ深い故事成語のひとつ。「人から聞くより、自分の目で見るほうがよくわかる」ということを意味し、日常生活でも何かと使える言葉です。
そんな名文句、じつは書き出しのほんの一文だったのをご存じですか。世の真理を端的に言い表したフレーズの続きとは、いったいどのような教えなのでしょうか。
前漢時代に誕生した「百聞は一見にしかず」
「百聞不如一見(百聞は一見にしかず)」とは、中国の書物『漢書』に記された言い伝えに由来する故事成語です。
前漢時代の武将・趙充国(ちょうじゅうこく)が作戦の立案をしていた際、「前線から遠く離れた場所で戦略を立てるのは難しい。聞いたことだけであれこれ考えるよりも、一度敵の様子を見てから作戦を練ろう」と話したのが始まりだとされています。
趙充国の有能ぶりが垣間見える逸話。
そうと聞けば、このあとにどう続くかが余計気になります。さて、「百聞は一見にしかず」の結末とは。
壮大なメッセージが込められていた
百見は一考にしかず:見るだけでなく、自分で考えなければならない。
百考は一行にしかず:考えるだけでなく、行動しなければならない。