チーズプロフェッショナル協会に聞いた! 『とろけるチーズ』は普通のと何が違う?

スーパーマーケットなどに並んでいるスライスチーズには、通常タイプと『とろけるタイプ』の2種類があります。
では、この2つは何が違い、『とろけるタイプ』のほうは、なぜ溶けやすくなっているのでしょうか。
チーズの魅力を伝える活動を行っている、NPO法人チーズプロフェッショナル協会に聞きました。
スライスチーズとは?
そもそも、スライスチーズはどのようにして作られているのでしょうか。同協会によると…。
スライスチーズはプロセスチーズという種類のチーズです。
プロセスチーズは、ナチュラルチーズを原料として、粉砕・攪拌(かくはん)・加熱溶融・乳化・充填(じゅうてん)・冷却の工程で製造されます。
つまり、原料となるチーズを熱で融かして、乳化剤の働きで均一に組織を整え、フィルムに充填して成形したものです。
乳化とは、水と油などの本来混ざり合わないものが、均一に混ざり合った状態を指します。
通常、ナチュラルチーズ(※)をただ加熱して融かすと、脂肪と水が分離し、たんぱく質はゴム状の塊となってしまいます。
そこでプロセスチーズの製造では、乳化剤の働きでチーズのたんぱく質を変化させて、分離しないようにしています。