関西電力・八木会長が辞任拒む理由…前任者の退職金は10億円
前出の矢野さんは言う。
「八木会長らが辞任を否定しているのは、居座れば居座るほど、退職金が増えるという面もあるからではないでしょうか」
関電会長の退職金が高額であることは知られている。
「’87年に解任された芦原義重名誉会長には10億円前後が支払われたそうです。慣例の方法で計算すると19億円になってしまったのですが、批判も多く、圧縮してその金額に落ち着きました。また’06年に退任した秋山喜久会長にも10億円以上の退職金が支払われたと報じられています。やはり批判もあり、’06年には従来の退職金制度を廃止。現在は“株式報酬制度”を導入しています」(前出・社会部記者)
八木会長にも適用される現制度について、経済ジャーナリストの山口義正さんは言う。
「退職した役員に対して、慰労金を株式で支払うという制度ですが、外部からは金額が非常に把握しづらくなっています。
株主総会では、役員の個別報酬の開示を求めていますが、関電側は、ことごとく反対し、否決に持ち込んでいます。また退職金を受け取るためには、在任中に一定の“非違行為(非行行為および違法行為)”があってはならない、という条件があります。会見で八木会長は“問題はあったが違法ではない”と主張しています。