丼ものに温泉卵はリスク大 食中毒招きやすい盛り付けとは?
「しかし実際は、作り置きの弁当や惣菜を、直射日光が当たる暑くなりやすい店先で一定時間陳列したり、おいしさを追求して、加熱が十分でないレアな焼き加減でおかずを提供するお店もあります。細菌は水分・温度・栄養があるところで繁殖しやすい。とくに30〜37度くらいの気温帯は危険ゾーンです。たとえば腸炎ビブリオの場合、わずか2時間ほどで、1つの菌が発症レベルとなる1万個に増殖するといわれています」
食中毒が起これば店の存続にはもちろん、最悪の場合、食べた人の命の問題にも直結しかねない。東京都福祉保健局・健康安全部の担当者も、つぎのように注意喚起する。
「夏場によく原因となるのは、カンピロバクターや腸管出血性大腸菌のO157、サルモネラ菌などの細菌。潜伏期間は数時間から数日で、主な症状は腹痛や下痢、発熱、悪寒、倦怠感などです。なかには重症化することもあり、O157だと脳障害に発展したり、亡くなる例も報告されています」
こんな悲惨な目にあうのは避けたい。
そこで、食中毒のリスクがあるテイクアウトの見分け方を池田さんに教えてもらった。
■屋外で販売している/山積み陳列になっている
「店頭には写真やサンプルしかなく、販売する商品は、クーラーボックスや店内の冷蔵庫に保存されていたり、注文後に作られているかを確認しましょう。