くらし情報『自殺や早世…十三代目襲名の海老蔵が背負う“市川團十郎の重圧と業”』

2022年11月27日 06:00

自殺や早世…十三代目襲名の海老蔵が背負う“市川團十郎の重圧と業”

先代の十二代目團十郎のお父さんをほうふつとさせる場面もあり、ふと胸が熱くなりました」

一連の襲名披露の催し自体、コロナ禍で2年半もの延期を余儀なくされていた。この興行が、葛西さんの言うとおり、「ずっと苦しんできた歌舞伎界全体のカンフル剤になる」との期待も大きい。

なかでも「市川團十郎」は、歌舞伎界において絶大なる影響力を持つ大名跡。また市川宗家は、英雄的な主人公が悪を成敗する「荒事」を創始した初代から十三代目まで、実に約350年もの伝統を有する歌舞伎界随一の名門である。しかし長い歳月の間には、実子が途絶え他家から養子を迎えたり、また幾人もが早死にや謎の自殺を遂げるなど、「團十郎の業」ともいうべき苦難の出来事も多かった。その波乱の人生のエピソードにおいても、團十郎家は他家を圧倒するのだ。

■初代は刺殺、八代目は自殺ーー。

初代團十郎が生まれたのは、1660年(万治3年)で、江戸初期のこと。
前出のとおり、荒事を生み出した、江戸歌舞伎の創始者だ。しかし、45歳で共演していた生島半六という役者に舞台上で刺し殺される。嫉妬や恨みともされるが、真相は定かでない。二代目は、初代の急死を受けて17歳であとを継ぎ、荒事を完成させるだけでなく、「和事」

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