総額1兆円規模の可能性も…「大阪・関西万博」無尽蔵に膨らむ予算
軟弱な地盤に施設を造るためには50?60メートルの鉄筋コンクリート製の杭を硬い地層まで何十本も打ち込むことになりますが、建設費用は2割以上増えます。その負担は招致する側の日本が負う可能性が高いのです」
さらに、打ち込んだ杭は、万博が閉幕して数カ月後には、撤去することが義務づけられているという。
「杭を抜き取るのは、打ち込むよりも困難な作業となります。また抜き取った杭は廃棄されますから大量のがれきの処理費用もかかります。資材費などのさらなる高騰も含めると、会場建設費は現在の2倍に膨らんでもおかしくはありません」(森山さん)
現在の2倍となれば、3700億円となる。だが、予算の増額が懸念されているのは、会場建設費ばかりではない。
■「カジノのためのインフラを税金で」
関西万博推進特別委員を務めた、日本共産党の井上浩大阪市議が話す。
「夢洲へのアクセス道路である高速道路『淀川左岸線2期事業』も、当初の計画(1162億円)から2.5倍の2957億円にふくれあがりました。
都心部と夢洲を結ぶ大阪メトロ中央線の延伸工事は、当初の工事費は250億円でしたが、掘削土から国の基準を超えるヒ素が検出。