「立派な環境破壊」富士山に“あるはずない”大量のどんぐりが撒かれ物議…環境省は「法令違反の可能性」と苦言
(以下「」内は担当者)
「環境への影響は、どこからかわからない由来のどんぐり、つまり種子を持ち込むというのは、元々ない物であれば、ない物を持ち込むことになるので、生態系が乱れるのでよくないということです。また、どんぐりの中に入り込んだ虫なども、元々そこにいないものであれば、同じく生態系の乱れを招く恐れもあります」(環境省の担当者・以下同)
生態系の乱れの恐れと同時に、法令違反の可能性も指摘する。
「標高2400メートルということですが、“特別保護地区”になるかならないかというところだと思います。“特別保護地区”では自然公園法上も、種子を巻くことは許可を受けなければできないとなっているので、もし“特別保護地区”であったならば法令の違反にもなります」
クマ避けの可能性も指摘されている山の中での“どんぐり撒き”。担当者は、クマがエサを求めて人里に降りてこなくなる効果があるかは「わからない」とした上で、弊害については次のように話す。「人為的に餌を与えるというのは、基本的には避けていただきたいことです。“人慣れ”、あるいはクマ本来の行動ができなくなったりということがあるからです。人馴れしてしまうと、それによって人との距離が近くなるという懸念もあります」