「国民の善意におんぶに抱っこ」国立科博クラファン9億達成も残るモヤモヤ 文化事業への国の支出乏しく
とした上で、「多くの有志の方々からのご寄付というものを今後どういう風に考えていくのか、我々が本当は頑張って予算措置をしないといけないが、不十分だからこそなっている。どうしていくべきなのかは相当大きな課題で、検討しないといけない問題じゃないかなと思います」と、問題を認識しているとの発言をした。
文化庁が’21年に公表した報告書によると、各国政府の文化支出はフランスが約4600億円、韓国は約3400億円を支出しているのに比べ、日本は1166億円と、調査対象になった日英米独仏韓6か国の中で最低額となっている。
「博物館や美術館だけでなく、大学の運営交付金も年々減額されています。先月公表されたイギリスの科学誌『ネイチャー』には“日本の研究はもはや世界トップクラスではない”という不名誉な記事が掲載され、理由の一つとして世界と比べても乏しい資金面を指摘していました。東北大学や国立環境研究所などでも資金難でクラウドファンディングに踏み切るなど、国が文化事業費や研究費の予算を削った分、国民の善意に頼るしかない状況が生まれています」(全国紙記者)
こうした本質的なさまざまな問題点について、X上では危機感を訴える声が上がっている。